本年もよろしくお願いいたします
年が明けても、未だコロナ感染収束の兆しはなく、引き続き感染予防に努める必要のある一年の始まりとなりました。
なかなか見通しの立たない状況の中、手探りするみたいな気持ちで毎日を過ごしています。
いつもとは違う状況にある時は、普段では気づかないような自分の側面にも気がつきやすくなります。
いつもと違う状況に身を置くという意味では、新しい仕事に就いた時も同じように新たな気づきが生まれやすくなるのではないかと思います。私の場合は、5年前に介護の仕事を始めた時にすごく感じた事があって、それは、
「自分が今している事は、それほど大事ではない事だ」
と私は捉えがちなところがあるな、という事です。
介護の仕事は、生活の支援です。みんなが生活の中で当たり前のように毎日している事、食事、入浴、排泄をはじめ、運動、手作業、レクリエーションなどの支援を、私の職場ではその日の担当の持ち場をローテーションで回しながら働いています。例えば、今日は運動の係なので筋トレや体操の指揮をとる、というように。
主に自分の担当の係の仕事を気にかけながら、同時に、フロア内の安全見守りであるとか全体として回していくべき仕事があるのですが、それに加えて、他の係の人から補助を頼まれたり、ご利用者さんから直接なにか用事を頼まれたりといった事までいっぺんに重なる事がよくあります。
今は、重なった仕事の優先順位がある程度判断つけられるようになったので、必要に応じて上司に伺いを立てたり同僚に応援を頼んだりしながら、順を追って取り組んでいくのですが、慣れない内は、仕事の優先順位も、自分一人で判断して進めていい仕事の範囲も、自分が無理なく一人でこなせる仕事の量も分かっていないから、一人で抱え込んでひたすら焦って、とりあえず「今、自分がしている用事はそこまで重要ではないから、人に頼まれた用事を先にしよう」という思考回路が頻繁に働いている事に気づいて、ハッとしました。
色々な仕事をひと通りローテーションで教わってはじめて、自分がいま預かっている係の仕事も、他の係の仕事と同じように大切なんだと思えるようになりました。
今、コロナ禍で起きている大きな状況の変化と、私の個人的な過去の状況の変化を同じにする事はできませんが、今年、希望を向けられる事があるならばそれは、自分が今取りくんでいる事が何であれ、その取り組みはまわりの人がしている取り組みと同じように大切な事であり、それはそのまま、自分もまわりの人と同じように大切な存在であるという事であると知る、当たり前の有難さがますます身にしみてくるような認識の変化なのではないか、という気がしています。
今年も皆さんと一緒に、ひとつひとつのレッスンを大切に、丁寧に取りくんでまいります。
本年もどうぞ、よろしくお願いいたします。
0コメント