太陽の塔


 万博記念公園にお花見に行きました。


 すごい人出で、まず駐車場にたどり着くのに一苦労でしたが、それはそれは見事に花が開いていました。


 公園一面に広がる満開の花たちを凌駕するほどのインパクトを放っているのが、入口正面で待ち受けている、太陽の塔です。


 太陽の塔を目の前にした時に、心がどう動いたのかを言葉にしたいのだけど、ふしぎな事に、どうしても言葉にする事ができないんです。


 なぜか。しょうもない言葉でわかったような解説なんてしようものなら、岡本太郎に怒られそうな気がするからなのか。


 思うに、この「太陽の塔」という存在は、その表情からも姿勢からも、何を考えているのか、機嫌がいいのか悪いのか、人の尺度ではいっさい読み取る事ができないものなんです。


 20代の頃に働いていた乗馬クラブでは、同僚の半分以上は馬だったのですが、その時期、言葉を介さなくてもとりあえず、というのか、向き合っている相手の機嫌がいいのか悪いのかさえ分かれば、それ以外はおまけみたいなもんで、コミュニケーションというのは基本それで足りうるものなんだ!という私の中での大きな発見がありました。


 ところがこの、太陽の塔。こんなに圧倒的な存在感がありながら、どの角度から見ても、機嫌がいいのか悪いのかすらわからないので、何か恐ろしいような、それでいて、どことなく、ユーモラスなような…。何とも言えんとしか言いようがない。


 1970年に開催された大阪万博のあとも、この何とも言えない太陽の塔はそのままドーンとこの場に残り、シンボルのようになっていて、たくさん人が集まってくるという大阪の地がやっぱり大好きです。



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